私の元ネタですね。
演奏スタイル……人それぞれ様々な事をやってきて、その時のスタイルがあります。また色々な音源を聴いたりコピーしているとスタイルは変わっていきます。私はなぜ今、このようなスタイルなのでしょうか?私は今まで何をやってきたのでしょうか?……・いや、大した事はやっていません(^^;)
私はそれほどコピーをしていません。していないほうだと思います。昔から自分勝手に弾くのが好きだったもので……
まあその中で何をコピーしてきたのかを書いてみました。
1. コピーした人
ジミー・スミス
私は元々ジャズオルガンから始まっているので、まずジミー・スミスです。高校時代からコピーしていました。まだ真面目な頃の高校時代というのが良かったのです。ジャズ研で人間がクサってからだとコピーしてなかったかも……(^^)
ジミー・スミスは何曲か完コピしました。ブルーノート時代の古い演奏です。ブルースですねぇ。まあオルガン奏者ならまずジミー・スミスでしょう。どの時代でもそれほど演奏スタイルは変わりませんので、どの演奏でも参考になると思います。
マッコイ・タイナー
大学1年の11月に私はジャズ研のバンド会議で先輩たちにオルガンからピアノに変えさせられました。ここから私のジャズピアノが始まりました。
この頃、誰が好きだったかというとマッコイ・タイナーでした。大学1年の時、ジャズ喫茶でジョン・コルトレーンのフリー・ジャズを聴いてしまった私はフリー・ジャズを聴き込んでしまい、結果マッコイ・タイナー・フリークになってしまいました。
- Trident
- Impressions
マイルストーン時代のアルバムです。マッコイらしいモードの演奏です。アウトしています。マッコイはペンタトニック奏法といわれるようにペンタトニック中心でそれがアウトするのが特徴です。
- The Real McCoy
- Passion Dance
これは名盤です。少しやりました。
いや~、しかしマッコイのコピーは大変です。コピーしてみればわかりますが、何であんな変な風に指が動くんでしょう?どうかしてます。長年コルトレーンと一緒に共演した成果でしょうね。マッコイはやっぱりマッコイにしか出来ません。マッコイスタイルのピアニストも沢山いますが、ああいうサウンドにはなっている人は誰もいません。ハンコックスタイルやチックスタイルなどは結構サマになっている人はいますけどね。
いくら聴いてもコピーしてもマッコイのフレーズは私から出ませんでした。出来ないからといってマッコイっぽい事をやろうとすると、とてもダサいのです。という事で私は1年でマッコイを諦めてしまいました。
チック・コリア
大学時代、一時チックにハマった事がありました。ピアニストでチックにハマる人は多いのではないでしょうか。
確か先輩からチックの「Light As A Feather」が入ったカセットテープをもらったので聴きました。これ、初めて聴くとやはり感動しますよね。こんな爽やかなサウンドはなかなかありません。今となってはもう古い演奏ですが何度聴いても新鮮です。素晴らしいアルバムです。もちろんカモメのジャケットで有名な「Retuen
To Forever」のほうも良いです。
- Light As A Feather
- 500 Miles’High、Captain Marbel」、Spain
「コンディミ」スケールはこれ以上のものはない、ぐらいに素晴らしいです。よくここまで使いこなせるものです。「コンディミ」はもともと機械的な構造なため、ヘタすると機械的なフレーズになってしまう、言い換えると面白くないフレーズになってしまいます。チックは抜群に上手いです。
- Retuen To Forever
- La Fiesta
テーマはコピーしました。キーがAってのが良いですね。
私はコピーしていませんが、「Now He Sings, Now He Sobs」のブルース「Matrix」、これも参考になります。これもいつ聴いても新鮮です。
オスカー・ピーターソン
高校時代から好きだったピアニストです。
あのですねぇ……やめたほうがいいです、ピーターソンのコピーは(^^;)
出来るわけないじゃないですか、こんなの。だいたいうわさで13度(ドからラ!)も届く巨大な手から出されるフレーズなんか日本人にはコピー出来るわけがありません。
- JATPのライブ放映
- Undecided、Alice In Wonderland
……やりました、少しばかり。1980年ぐらいにノーマン・グランツのJATPで来日した時の演奏がテレビで放映されたのですが、それをたまたま録画していました。
- オスカー・ピーターソンの世界
- Waltzing Is Hap
もう1つはこれです。大学4年の時に組んだジャズ研のバンドのメンバーがやろうと言い出したのでのコピーしました。メチャメチャ大変でした。というか、やっぱり全部出来なかった(^^;)
ハービー・ハンコック
ハービー・ハンコックが好きになった、というか、わかるようになったのは大学4年目ぐらいからです。それまでは全然面白くありませんでした。ハービーが何をやってるのかが全然わからなかったのですが、一度わかってしまえばハマッてしまいますね。
私はハービーの完コピをした事はありません。ちょっとしたフレーズばかりです。ハービーは参考にさせてもったものは多いです。
- Maiden Voyage
- Maiden Voyage、The Eye Of The Hurricane
- Empyrean Isles
- One Finger Snap
- Speak Like a Child
- Riot、The Sorcerer
- The Herbie Hancock Trio (1977)
- Milestones
- The Herbie Hancock Trio (1981)
- Stablemates、Dolphin Dance、That Old Black Magic
- Herbie Hancock Quartet
- Well, You Needn't、I Fall in Love Too Easily
- Third Plane / Ron Carter
- Third Plane、Stella By Starlight、Dolphin Dance
- Blue Benson / George Benson
- Billie's Bounce
- The Mad Hatter / Chick Corea
- The Mad Hatter Rhapsody
- Seven Steps to Heaven / Miles Davis
- Seven Steps to Heaven、Joshua
- My Funny Valentine / Miles Davis
- My Funny Valentine、All of You、All Blues
- Miles In Tokyo / Miles Davis
- If I Were A Bell
- E.S.P / Miles Davis
- E.S.P
- In Berlin / Miles Davis
- Autumn Leaves
- Miles Smiles
- Orbits、Footprints、Gingerbread Boy
ちょっと多すぎましたかね。
- Mt.Fuji Jazz Festival
- It's Only Paper Moon、枯葉
1980年代に開催されていたマウントフジ・ジャズフェスティバルでの演奏です。「It's Only Paper Moon」はビブラフォンのボビー・ハッチャーソンのグループの演奏で、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスというマイルス時代からのメンバーです。変わったアレンジがされていて、イントロが「Star
Eyes」で有名なアレで、コードも変えられています。枯葉は若手ベーシストのピーター・ワシントンとドラムのジョー・チェンバースとのトリオです。アウトしまくってますが、とてもカッコいいアウトです。
ハービーの場合は、コピーするのであれば、最初はやはり古い録音のほうがいいのではないでしょうか。
ジョン・コルトレーン
Giant Steps のソロです。高校の時にコピーしました。当然……全部は出来ませんでした。
エディー・ロックジョー・デイビス
テナーです。何かこの人のフレーズ、私は好きなんですよね。
フレディ・ハバード
トランペットですが、私はフレーズをいただきました。
2. 参考にした人
以下はコピーしたわけではありませんが、参考にした人です。
レッド・ガーランド
バップ系の人なら私はまずレッド・ガーランドをオススメします。バド・パウエルやセロニアス・モンクよりもガーランドのほうがわかりやすいです。この人はフレーズがよくまとまっていて綺麗です。それにどの演奏を聴いてもだいたい同じような事をやっているので、コピーしやすいと思います。バップのお手本です。マイルスやコルトレーンと一緒に演奏しているものやその時代のものはどれも良いです。
ウイントン・ケリー
いいフレーズを弾きますね。よく転がるようなフレーズ」と表現されますが、そのとおりです。有名な「Wynton Kelly!」の枯葉なんか良いですね。あとトランペッターのブルー・ミッチェルの「Blue's
Moods」の「I'll Close My Eyes」や「Scrapple from the Apple」も良いです。
キース・ジャレット
キース・ジャレットは、はっきりいってコピーしても意味がないと思います。キースは本当に即興でやっていると思うので、フレーズに特徴がありません。何でも出てきます。このフレーズがジャレットだ、というものがありません。私はジャレットの場合は「センス」を盗まなければ意味がないと思います。そういう意味でとても参考になります。
3. 対象外の人(^^;)
以下は……コピー対象外の人です(^^;)
ミード・ルクス・ルイス、アルバート・アモンズ
2人ともブギウギピアノの元祖というか巨匠です。2人が共演しているアルバムもあります。楽しいですよ、ブギウギピアノってのは。好きですが、私はコピーは基本しないです。
アート・テイタム
やれと言われても、やろうとしても、無理です。この人はいったいどうなっているんでしょうか?どう聴いても2人で弾いてます。手が4本ないと無理です。何といってもクラシック界の巨匠中の巨匠、ホロビッツがテイタムのライブを観に行ったというぐらいですから。あのオスカー・ピーターソンでさえ、テイタムがライブを観に来ると緊張したようです。これは無理です。
セシル・テイラー
テイラー先生、実は凄い人なんですよ。ちゃんとクラシックを弾ける人なんです。しかもテイラー先生の演奏は実は譜面があるらしい。アメリカで間近でライブを観た人がそう言っていました。何が書いてあるのかはわかりませんが。テイラー先生のコピー……出来るんでしょうか?